月刊ゴルフマネジメント誌で、ジュニア育成の取り組みについて、日本と英国(イングランド)を比較しています。
日本は、トップアスリート育成にポイントが置かれている気がしますが、イングランドではゴルフは生活を豊かにするツールという位置づけで、ジュニアの育成も学校教育から地域のクラブでの支援、そして将来のクラブメンバーにという一貫した育成プログラムがあります。もちろんトップアスリートの育成にも力を入れています。こうした幅広い取り組みが、日本では今求められていると思います。
底辺の拡大は地道な活動ですが、参加人口を増やすことで、結果的に優秀なアスリートゴルファーの育成につながるのではないですかね。
イングランドの育成プログラムの紹介で、ふと思ったのは、やり方の模倣ではなくて、なぜ対象を広くしたジュニア育成が必要なのかという意識の共有が、日本ではできていないのではないかという点です。イングランドでは、この目的の明確化がされています。それを明確にしているのがEngaging Young People in Golf: a Delphi Expert Consensus Studyと題されたイングランドゴルフ協会とゴルフ財団の研究報告です。次号で予定していた育成プログラムの紹介を、急遽、この報告書の紹介に変更することにしました。始まりはここからではないのかな。
ノーベル賞の受賞者が表明するのが基礎研究の重要性と予算削減への焦燥感であり危機感です。ジュニアに限らずゴルフの普及振興にも同質な危機感を感じてしまいます。ゴルフ界のトップは、日本のゴルフの将来像をどう捉えているのだろうか。
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