日本はなぜ9ホールのゴルフ場が少ないのかなと思いませんか、英国は日本とほぼ同じくらいのゴルフ場数ですが、9ホールのゴルフ場は700コースくらいあるそうです。米国は約3700コースほどあり、全コースの26%を占めるそうです。日本は数がわかりません。20年ほど前の統計では9ホールのコースが25でした。
さて、なぜこんなタイトルにしたかですが、R&Aは米国に追従するようにゴルフと名の付く施設でゴルフを楽しんでいる人たちを含めてゴルファーとして囲い込もうとしています。もちろん9ホールや18ホールといった規模の伝統的なゴルフ場でプレーしているゴルファー(on course)とそれ以外の多様なゴルフ施設でプレーしているゴルファー(off course:従来ゴルファー予備軍的な捉え方をしていた人たち)に分けてはいますが、一挙にゴルファーという底辺を広げています。たぶん、私が思うにはゴルフマーケットを大きく捉えて、off course golferをon course に誘引しよう、育てようという市場戦略が当たり前のように前提になっているのだと思うのです。記事の中に、ぐるっと回ったすべてのゴルフ施設の循環が図になっています。日本ゴルフ業界のトップにこのイメージがあるのか、英米のような市場経営という戦略が描けているのかな、と考えるのです。
ところでなぜ9ホールなのか?子供や女性、特に初心者に最初から18ホールを回らそうというのは酷です。さらに高齢化するゴルファーに、ゴルフを続けてもらうことを考えると18ホールは再考すべきではないでしょうか。中には頑固なゴルファーがいて18ホールに固執する方もいるでしょう。もちろん体力のある方々でしょうから、十分に18ホールのラウンドを楽しんでいただければいいのですが、体力が落ちたと感じられる高齢者は、体力維持のためにゴルフからリタイアするのではなくて、ゴルフを続けることでさらに幸福な生活(well-being)を楽しんでいただくための業界のサポートが必要だと思うのです。
今までは18ホールを回るシステム構築でしたが、ゴルファーの視点に立った環境整備を進める時代のなったのではないでしょうか。