写真:Hirsel Golf Clubホームページより
地元紙Border Telegraphなどによると、Hirsel Golf Clubは最近倒産を申請(2024年9月11日)し、閉鎖することが決まったようです。倶楽部はFacebookやホームページで「本日のAGM(総会)の結果、Hirsel Golf Clubは閉鎖されました。今後のゴルフ予約は受け付けられません」と発表しています。ゴルフ倶楽部の閉鎖は、会員数の減少、および運営費用の大幅な上昇によるものでした。
Hirsel Golf Clubは、スコットランドのボーダーズ地方にある長年愛されてきたゴルフクラブで、「ボーダーズのオーガスタ」として親しまれていましたが、最近ではコース整備の不備などが指摘されていたようです。
Google Earthより
ゴルフコースはイングランドとスコットランドの境界近くに位置するKelso RoadのColdstreamに立地しています。元英国首相であるサー・アレック・ダグラス=ホームの息子であるロード・デイヴィッド・ダグラス=ホームが所有する先祖伝来の用地内にあり、近年では、敷地の一部であろう約2㎢の敷地を再開発して、歴史的外観を維持した住宅として販売されています。
実は、英国で新型コロナ禍の下でゴルフの人気が高まり利用者数も増えていますが、一方でゴルフ倶楽部の閉鎖も起きています。一時期、入会者が増えたといううれしいニュースも伝えられていましたが、立地環境等で会員の減少や運営コストの高騰から存立が危ぶまれるケースも報じられています。
The Scotsman紙は「HirselGCの閉鎖について、nomadic golfersと呼ばれるノンクラブゴルファーもハンディキャップを持てるワールドハンディキャップシステム(WHS)がゴルフ倶楽部の運営を危機的なものにしているという声を紹介するとともに、スコットランドゴルフ協会のメンバーは、ゴルフ倶楽部が地域社会のコミュニティとしての人々のつながりや価値観の共有、地域発展の場所として活動に積極的に参加して、倶楽部の魅力を広めることが大切」としています。同紙はWHSに批判的な声を以前から紹介していますが、HDCPがどれほど倶楽部運営に寄与するかは検証が必要な気はします。
なお、HirselGCの閉鎖に当たり、近隣のホーイックにあるMinto Golf Clubは、Hirselのメンバーに引き続き会員としてのプレーを提供しており、Minto Golf ClubはHirsel Golf ClubでもMintoでのプレー機会を提供したいとFaceBookなどで発表しています。
注記:Hersel GCは1948年に設立されましたが、当初は9ホールで、1994年に18ホール、6,024ヤードに拡張されています。